単独処理浄化槽

[ タンドクショリジョウカソウ ]

解説

生活排水の処理において、し尿のみを処理する処理装置のこと。汲み取り便所が不衛生で悪臭の原因になることから、日本独自の排水処理装置として1970年代より急速に普及した。生活の質の向上として水洗便所の導入が図られ、ピーク時には約900万基が設置された。この結果、し尿以外の台所排水や洗濯排水などの雑排水が河川などにたれ流しの状態を引き起こし、今日の水質汚濁の大きな原因になっている。

このため、し尿と雑排水を合わせて処理する合併式浄化槽が開発された。2001年4月からは、浄化槽法(1983)で単独式浄化槽の規定が削除され、新設のものは造られなくなった。今後は、すでに設置されている多くの単独式浄化槽を合併式に改造することが課題となっている。

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