医療廃棄物

[ イリョウハイキブツ ]

解説

医療機関・保健施設などから発生する医療行為に伴う廃棄物であり、そのなかには、感染性廃棄物のほか、有害化学物質などの危険物質が含まれる。医療廃棄物の処理の最大の課題は、基本的には感染性廃棄物をいかに適切に処理するかであるため、通常、医療廃棄物は感染性廃棄物(infectious waste)とほぼ同じ意味で使われている。

感染性廃棄物は、病院などから排出される感染性病原体を含むか、または、そのおそれのある次のものをいい、廃棄物処理法上の特別管理産業廃棄物である。

血液の付いた脱脂綿やガーゼ、包帯、注射針、はさみ、メス、アンプル、手袋、採血管など。

取り扱いには、管理責任者を置き、院内焼却など自己処理が原則である。

また、在宅医療による同様のものは廃棄物処理法上、特別管理一般廃棄物であり、市町村に処理責任があるが、環境省が2003年度に行った64市町村のうち、注射器を含む全ての在宅医療廃棄物を受け入れている自治体は、5自治体(7.8%)、59自治体はいずれかの医療廃棄物を受け入れていない。理由のひとつに、収集時に針刺事故が発生するなどの問題がある。在宅患者、市町村、その他関係者・関係機関等の役割分担を明確にした新しい適切な枠組の構築が望まれている。

詳細解説

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