低炭素社会

[ テイタンソシャカイ ]

解説

深刻化する気候変動問題を背景に、国際社会では1992年に国連気候変動枠組み条約が採択され、さらに1997年にはそれを強化するための京都議定書が採択された。これらを契機に二酸化炭素の排出削減を中心とする各国の対策が進んできたが、その過程で、「低炭素社会」の構築という言葉が使われはじめた。

日本では、2008年版の環境白書の総説に「低炭素社会の構築に向け転換期を迎えた世界と我が国の取組」というテーマが掲げられ、同年7月に「低炭素社会づくり行動計画」が閣議決定されたことなどを契機に、この言葉が一般化した。もとより、温室効果ガスの削減という意味では、フロン類など二酸化炭素やメタン以外の対策も必要ではあるものの、低炭素社会づくりという場合、気候変動の安定化をめざした社会づくりという一般的な意味とほぼ同義で使われている場合が多い。また、脱炭素社会という言い方もあるが、ほぼ同義で使われている場合と、より厳しい二酸化炭素の削減が必要という意味で使われている場合とがある。(2017年2月作成)

詳細解説

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