ワンド
[ ワンド ]
漢字で「湾処」とも表記される。河川の本流と繋がっているものや河川構造物に囲まれ池のようになっている場所で、水生生物や魚類などの生育に適している。代表的なものは淀川の改修工事で生まれたワンドで、天然記念物のイタセンバラの生育地として注目されるようになった。
明治の初期に蒸気船を大阪から伏見に淀川を通すには水深を深くするためと水流を緩やかにするため水路を曲げそこに「水制」と呼ばれる構造物を設置したことによってワンドが生まれた。水制で囲まれた所に土砂がたまり水生植物が生え、魚の産卵や稚魚の生育場所になった。
近年では河川の生物多様性を確保するために積極的にワンドをビオトーブとして整備する事例が増えてきている。