リン

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解説

リン化合物は窒素化合物と同様に、動植物の成長に欠かせない元素であるが、水中の濃度が高くなってくると水域の富栄養化を招くことになる。

全リン(総りんともいう)はリン化合物全体のことで、無機態リンと有機態リンに分けられる。無機態リンはオルトリン酸態リンと重合リン酸に分けられ、有機態リンは粒子性有機態リンと溶解性有機態リンに分けられる。重合リン酸はリン酸が多数重合した形態でメタリン酸、ピロリン酸等で、人為的影響が強く、分解され最終的にはオルトリン酸態リン(PO4-P、正リン酸又は単にリン酸)になる。

粒子性有機態リンは藻類などの体内に取込まれた状態で粒子として存在し、溶解性有機態リンは水に溶解している状態で存在する。

全リンは河川には環境基準値がなく、湖沼・海域に定められている。富栄養化の目安としては、0.02mg/L程度とされている。

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