ブラウンフィールド
[ ブラウンフィールド ]
有害物質等による土壌汚染が存在する、またはその懸念があるために、土地が本来有する潜在的な価値よりも著しく低い用途で利用されているか、利用されずに放置されている土地のことをいう概念。1970年代にアメリカでつくられた造語をもとにした概念で、日本でも土壌汚染対策法(2002)の施行などが契機となり、その実態把握と対策について検討されている。アメリカでは02年にブラウンフィールド法(小規模事業者の責任免除とブラウンフィールド再活性化法)が制定され、ブラウンフィールドの再定義と支援策の拡大が実施されている。
ブラウンフィールドの問題は、汚染された土地が浄化されずに放置されることで人の健康や生態系への影響が懸念されるという環境保全上の問題に加え、土地の十分な活用が阻害されることで地域の活気や魅力が失われたり、汚染されたブラウンフィールドの再開発が抑制・阻害される反面、グリーンフィールドと呼ばれる汚染されていない未利用地等への開発圧力が生じるなど社会経済的な問題も生じる。