フッ素

[ フッソ ]

解説

フッ素は淡黄色の気体で、天然にはフッ化物イオン(F-)として広く存在している。地殻中に約625mg/kg、海水中には約1.4mg/L含まれており、主に用途としては、フッ素系樹脂等の製造原料、侵食作用を利用したガラスのつや消し等がある。

人体への影響としては、中枢神経障害が知られている。フッ素は、たとえば、飲料水中0.5-1.0mg/L程度の少量では虫歯予防の効果があるが、それ以上になると、悪影響を及ぼす。

2001年に水質汚濁防止法(1970)が改正され、排水基準に「フッ素及びその化合物」が追加された。基準値はフッ素8mg/L(海域に排出の場合15mg/L)と定められた。1999年「水質汚濁に係る環境基準」の一部が改正され、人の健康に関する環境基準の項目、いわゆる健康項目に追加されている。環境基準値は、0.8mg/L以下と定められている。

また、大気汚染防止法ではフッ素、フッ化水素、フッ化珪素がばい煙として指定されており、施設の種類により1.0-20mg/m3の排出基準値が設定されている。

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