パルプモールド

[ パルプモールド ]

解説

原料の古紙・パルプを溶解処理後、成形型を用いてすき上げてつくる紙の立体成形品。

製法により、「ソフトモールド」と「ハードモールド」がある。前者は、金型に金網をに貼り合わせ、原料の希薄溶液に浸してすき上げ、水・空気を引き抜くことで繊維を付着させる。製品は1-3mm程度で、鶏卵用ケースや青果物トレー、工業製品の梱包材などに用いられる。一方、テックスとも呼ばれる後者は、高濃度の原料溶液を金型に注入し、プレス脱水して成形する。厚さ10mm以上に成形でき、重量物の固定材として使われる。

日々の生活で大量に使われ、膨大な量が発生する使用済み古紙を原料としていること、また製造過程で接着剤などの溶剤を用いず植物繊維だけで成形するため、使用後には再び古紙原料として活用できることなどの点で環境配慮型の製品と評価され、発泡スチロールやその他プラスチック製の緩衝剤・梱包材・固定材などに代えて普及している。

2003年度の紙パック販売量は181,100トン、回収量は44,300トン、リサイクル率24.5%。

詳細解説

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