バイオテクノロジー

[ バイオテクノロジー ]

解説

生物の持つ機能を人間生活に応用しようとする工業技術のこと。バイオロジー(生物学/biology)とテクノロジー(科学技術/technology)の合成語で、1980年代から使われはじめた。

古くから行われてきた発酵による食品加工から、遺伝子組替技術やクローン技術の医療分野での利用、バイオマスのエネルギー利用まで、幅広い技術と応用が含まれている。

近年では、害虫がつかない農作物品種の育種や、人体への遺伝子治療など、遺伝子工学的技術の新たな分野への応用が盛んになっている。一方で、自然生態系における遺伝資源の保護や社会倫理上の問題など、バイオテクノロジーの応用には課題も多い。

また、主として途上国に産する生物資源を、先進国の多国籍企業などがバイオテクノロジーにより商品化して利益を得ることから、その利益の還元(公平な配分)や技術移転などが生物多様性条約で求められている。

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