ハシブトガラス

[ ハシブトガラス ]

解説

スズメ目カラス科。一般には、本種とよく似たハシボソガラスと区別されずに、両種合わせて単にカラスと呼ばれることが多い。小笠原諸島を除く全国に分布する。

ハシボソガラスに比べ、名の由来通り嘴が太いこと、「カーカー」と澄んだ声で鳴くことで区別できる。主に留鳥として、都市にも山地にも生息し、高山帯でも見ることがある。雑食性で、木の実や果実、小動物、生ゴミなど何でも食べる。

近年、都心部で、家庭や飲食店などから排出される生ごみを餌として個体数が増えている。針金製のハンガーを巣材にして営巣し、停電事故を起こしたり、雛を防衛するために攻撃的になった親鳥がひとを襲うなどの事故も多発している。東京都は2000年よりカラス対策事業を開始し、初期対策として2001年中にトラップによる数千羽の捕獲や夜間ゴミ収集の強化などを実施している。環境省は、2000年3月にパンフレット「都会のカラス -その被害と私たちにできること-」を発行したほか、2001年10月には「自治体担当者のためのカラス対策マニュアル」を作成している。

詳細解説

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