ネイチャーポジティブ
[ ネイチャーポジティブ ]
生物多様性などの自然資本の損失を食い止め、反転させ、回復軌道に乗せる取り組みのことをいう。
2021年6月にイギリスで開催されたG7サミットで採択された「2030年自然協約」の中で、気候変動と生物多様性の両方の危機に対して統合された手法で対処する必要性が強調され、その文脈の中でネイチャーポジティブの達成にコミットされている。これを受けて2022年12月に生物多様性条約COP15で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」において2030年までにネイチャーポジティブの実現を図ることが国際目標とされた。2023年3月に策定された我が国の「生物多様性国家戦略2023-2030」のサブタイトルも「ネイチャーポジティブ実現に向けたロードマップ」としている。
ネイチャーポジティブの実現には、世界的なシステム全体の変化や社会経済の変革が必要と考えられており、我が国でも、産官学・NGO等が連携した「2030生物多様性枠組実現日本会議」が行動計画策定に向けた「ネイチャーポジティブ宣言」を発表している。(2023年6月作成)