タガメ

[ タガメ ]

解説

カメムシ目コオイムシ科。本州、四国、九州、沖縄に分布する日本最大の水生昆虫。成虫の体長は5cm程度で、大きなものは6cmを越える。国外では極東ロシア、中国、台湾、朝鮮半島、アッサムに分布する。

和名の由来は「田亀」。以前は日本中の水田に普通に見られたが、農薬の普及とともに急速に減少したといわれている。幼虫、成虫ともに、溜池や水田などの止水に生息し、魚類やカエルなどを捕らえ、口吻で消化液を注入し体外消化を行い、分解した組織や体液を吸汁する。小さな池沼などの環境では、栄養段階の上位に位置するものとして、里地生態系の有用な指標として注目されている。環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧II類(VU)とされている。

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