グリーン成長
[ グリーンセイチョウ ]
グリーン成長とは、「自然資産が今後も我々の健全で幸福な生活のよりどころとなる資源と環境サービスを提供し続けるようにしつつ、経済成長および開発を促進していくこと」(OECD)である。国連持続可能な開発会議(リオ+20、2012年6月)で主要テーマとなった「グリーン経済」とほぼ同義。なお、グリーン経済は、「環境と生態系へのリスクを大幅に減少させながら人々の厚生と社会的公正を改善する経済」と定義されている(UNEP,2011 ”Towards a Green Economy”)。
従来の経済成長が成長のみを重視し、結果的に環境破壊やエネルギーの過剰消費、CO2大量排出などを伴ったのに対し、グリーン成長では、自然資源と生態系を適正に保全・活用し、持続可能な成長を目指す。グリーン成長は持続可能な開発に代わるものではなく、その一部。環境分野への投資・イノベーションを通じ、新たな市場と雇用を生み出すことも目的とする。グリーン経済は、生態系の持続性と整合的な、経済成長の新たな源泉をもたらす技術革新、投資、競争の必要条件を促進することに重点を置き、社会問題や公平性にも配慮する。実施段階では、各国の国情や開発段階の違いに合わせて柔軟かつ実行可能な取り組みが必要である。(2017年2月作成)