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【国際機関】2020.05.12 発表

世界気象機関、2020年5〜7月の気温・雨量予測を発表

 世界気象機関(WMO)は、「全球季節気候アップデート」をまとめ、2020年5~7月の気温と雨量の予測を発表した。2020年5月と6月の平均海面水温は世界の多くの海域で平年より高く、このため陸上の気温は、特に熱帯域と北半球の広い地域で平年より高くなると予測される。世界の平均気温は記録レベルの高温で推移しており、2020年1、2、3月は記録史上最高または第2位で、4月は史上最高を記録した2016年4月とタイであった。2016年は強いエルニーニョ現象が高温の一因だったと考えられるが、2020年1~3月のエルニーニョ・南方振動(ENSO)とインド洋ダイポールモード現象(IOD)はともに中立であった。ENSO状態を知るためのエルニーニョ監視海域3.4と3の海面水温は、2020年5~7月にさらに低下すると見込まれ、高温傾向には、引き続く地球温暖化の寄与が大きいと考えられる。
 雨量は、太平洋赤道域の中部と東部では平年並み、太平洋熱帯域中央部の赤道のすぐ北側、インド洋東部から西部にかけて、オーストラリア全域、インドネシア諸島西部では平年より多く、太平洋熱帯域西部から温帯域北部まで、南アメリカの南部と赤道域、カリブ海、インド亜大陸では平年より少ないと予測される。
 「全球季節気候アップデート」は、各国気象当局に来季の気象の概観を示すもので、現在は試行段階である。
【世界気象機関】

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