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[海外エコニュース一覧]

【研究機関】2020.07.17 発表

世界気象機関、東アフリカやインド、パキスタンで蝗害による食料安全保障上の脅威が続くと報告

 世界気象機関(WMO)は、東アフリカを中心にサバクトビバッタが大発生している問題について、気候・環境条件を理由に、同地域やインド、パキスタンでは食料安全保障や農業にとって深刻な脅威が続く、と報告した。東アフリカ地域の気候予報センターによると、防除活動にもかかわらず個体数の増加が続いている。この先もバッタの発育に最適な気候条件が見込まれる地域や、これに生態学的な好条件(植生など)が重なる地域があるという。エチオピアとソマリアでは依然として作物の壊滅的な被害が報告されており、群れが移動する恐れが高まるなか被害の深刻化と影響範囲の拡大が懸念される。同センターの科学者らは、気候変動に伴って高温や多雨、強風などの極端気象が増えバッタの繁殖や発育、移動に適した環境が生まれている、と指摘する。国連食糧農業機関(FAO)の発表では、ソマリア北部のサバクトビバッタの群れがインド洋を越えてインドとパキスタンの国境沿いの夏の繁殖地に移動し始める直前であり、すでに国境付近にいた群れの繁殖は始まっているという。
【世界気象機関】

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