遺伝的多様性

[ イデンテキタヨウセイ ]

解説

同じ種でも持っている遺伝子に違いがあり、多様であることをあらわす、生物多様性の概念を構成する要素のひとつ。

海洋や山地などによって地理的に隔離された地域個体群は、同じ種でもそれぞれに異なる遺伝子を持っている。また、同じ個体群でも、一般に相同な遺伝子にはいろいろな形がみられ、生息環境の変化に対応できる可能性を内在している。地域個体群の絶滅や個体数の減少による遺伝的多様性の減少は、画一化した形質の集団となるため、環境の変化等に対応する能力を減少させることになり、ひいては、集団が存続できなくなる危険性を高めることになる。遺伝子レベルの多様性保全は、生物多様性を保全する上で重要な課題となっている。

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