近代水道

[ キンダイスイドウ ]

解説

1887年横浜市に日本最初の近代的な水道が完成した。横浜など開港都市では、コレラ・チフス・赤痢など消化器系の伝染病が蔓延し、近代的な上水道・下水道を整備する必要が叫ばれていた。イギリス陸軍の工兵中佐H.S.パーマーの指導の下、資材すべてをイギリスから輸入して水道を完成させた。44km離れた相模川上流を水源とし、横浜で緩速砂ろ過をして配水した。これに引き続いて、東京が玉川上水の水を淀橋浄水場に導き(1899年)、その後名古屋市がイギリス人のW・K・バルトン氏による犬山市の入鹿池を水源とした計画の中止後、愛知県技師の上田敏郎氏により木曽川から水をひいて水道が建設された(1914)。

近代水道の特徴は有圧送水、ろ過浄水、常時給水にあるといわれ、また近代水道の三大発明として鋳鉄管、砂ろ過、ポンプがあげられる。近代水道導入時から現在に至るまでに建造、使用された水道の施設から「近代水道百選」が選定された(1985)。

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