空き缶

[ アキカン ]

解説

飲料の空き缶は散乱ごみになりやすいことや、重量に比して体積が大きくごみとしての運搬効率が悪いこと、回収・再生利用により大幅なエネルギー消費量削減が可能であることから、1980年代頃から再生利用が社会的な課題となってきた。

飲料缶は、2004年には320億缶が生産されたが、素材的にスチール缶とアルミ缶の二つに分かれ、分別回収の便宜のために、資源有効利用促進法(1991)により企業には識別マークの表示が義務付けられている。

スチール缶は、廃棄物や焼却灰のなかから、磁力選別機を使って自動的に選別され、プレス処理される。04年の再資源化量は79.1万トン、回収率87.1%。エネルギー消費量を25%に削減でき、主として電炉メーカーで丸棒原料に使われる。

アルミ缶は、集団回収ルートや事業系ルートからの回収が多い。蓋と底にはマグネシウム合金が使われているが、新地金の3%の電力消費量で再生地金となり、04年の回収量は26.1万トン、回収率86.1%であった。

容器包装リサイクル法(1995)では、同法の施行当時に分別収集・再生利用の静脈ルートが整備されリサイクルが定着した品目として、牛乳パックなどとともに特定事業者の再商品化義務が除外された。

詳細解説

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