気候モデル

[ キコウモデル ]

解説

物理学上の法則に基づいて複雑な式を重ね合わせ、現在の気象現象や気候条件を数値的に再現し、さらに将来の姿を予測する計算方法を言う。地球全体を計算するモデルは全球気候モデルと呼ばれ、地球温暖化対策で将来の気候変動の予測に重要な役割を果たしている。

簡易気候モデル(SCM; Simple Climate Model)は、世界平均気温の変化や熱膨張による海面水位上昇などを比較的すばやく推定することができる。

中程度に複雑な地球システムモデル(EMIC; Earth System Model of Intermediate Complexity)では、大陸規模の気候変動などを推定することができると言われている。

精密な全球気候モデルとしては、大気海洋結合全球モデル(AOGCM; Atmosphere - Ocean General Circulation Model)がある。これは、大気、海洋、地表、海氷その他の要素を力学的に含むモデルで、IPCCの評価報告にも使用されている。

日本でも、国立環境研究所の「AIM(Asian - Pacific Integrated Model)」、気象研究所の「地球システムモデル」、地球環境産業技術機構の「DNE21(Dynamic New Earth 21)モデル」などが公表されている。

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