悪臭防止法

[ アクシュウボウシホウ ]

解説

典型的な感覚公害である悪臭を防止することを目的として1971年に制定され、その後数回にわたり改正されてきた。

都道府県知事が、市町村長の意見を聴いて規制地域を指定し、また、環境省令が定める範囲内で規制基準を定めて、悪臭を規制し、指定後は市町村長が規制実務を行い、悪臭公害を防止することを主な内容としている。

悪臭の原因となる典型的な化学物質を『特定悪臭物質』として規制する方法、及び、種々の悪臭物質の複合状態が想定されることから物質を特定しないで『臭気指数』を規制する方法の2通りの方法がある。それらが悪臭として環境に支障を与えない程度となるよう事業場の敷地境界、排出口からの排出量、排出水中の濃度・臭気指数を規制している。違反があれば改善勧告、改善命令を受け、従わない場合には罰則が適用される。

法律の制定後、1995年に人の嗅覚を用いた測定(いわゆる「官能試験法」)、規制方法を導入する改正、2000年に臭気測定業務従事者(臭気判定士)の制度を導入する改正などが行われてきている。

詳細解説

EICネット 環境用語集