クロロフィル

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解説

植物の葉緑体やシアノバクテリアに含まれる光合成に関与する緑色色素。一般には葉緑素と言われてきた。クロロフィルa、b、cおよびバクテリオクロロフィルの4種類がある。

クロロフィルaはほとんどの植物に含まれているが、水域ではその濃度が植物プランクトンの量を示すこととなるので、さまざまな環境指標として用いられる。たとえば、植物プランクトンの餌となる無機塩類が多ければ、植物プランクトンが増えクロロフィルa濃度が高くなるため、水質汚濁の指標となる。

クロロフィルは可視領域において強い吸光特性を持っており、その吸収極大波長や吸光係数はクロロフィルの種類によって異なる。そこで前処理によって得た検液を吸光光度法により波長665nm付近の各吸光度を測定することによってクロロフィルaを定量する。海域における7-9月の成層期における富栄養域では1-10mg/m3である。

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